女子高生 6巻

女子高生 6 (アクションコミックス)

女子高生 6 (アクションコミックス)

 自分が女子校に求めているのは夢や理想郷じゃなく、毒と二面性と腹の探り合いと差別と嫉妬と陰口と階級制度、そしてとびっきりの悪夢なのですよ。自分が加わることの出来ない否加わるべきではない汚れなく美しい理想的な百合世界があるのだとご都合な幻想を抱いて軟弱に現実逃避したまま溺死するより、自分が加わらなくて済んだコミュニティの自分以上のダメ人間のダメっぷり堕落っぷりを見て笑って嗤って嘲ってあそこまでダメじゃなくて良かったと今の自分の幸せに感謝し活力を得てああはなるまいと思いを新たに自分の現実に向かい合ってゆく方がかっこいいじゃないですか。そんな前向きさを励ましてくれる応援マンガがこれ。俺は世界一ダメなヤツかもしれないと落ち込んだときに読むと、その思い上がりをへし折り、逃げ道を塞ぎ、嫌でも立ち上がらざるを得なくさせられる反面啓蒙書。戦えー。


 恋愛シミュレーションゲーム化すると一番面白そうなマンガですね。まるで予想できないヒロインのリアクションに、それを邪魔する他のヒロインたちの結束ぶり、そしてどうあがこうがその先にはバッドエンドしかないノーフューチャーなとこが。むしろ妨害する方が面白そうなので、そっちにまわりたい。