日本陸軍軍用機パーフェクトガイド―1910~1945

 来年コナミから発売されるフィギュアシリーズ・メカ娘(……そのまんまのネーミングだなあ)の予習にと流し読み。

 日本陸軍の軍用機が、試作機や企画倒れの計画機、海外から輸入された参考機も含め全て載っているだけでなく、それらがどういう必要があってどう研究されどう発展したかが年代順に解説されている。この理屈だった開発史からの切り口が、兵器のことに全く無知な自分にも解りやすく面白い。戦闘機、爆撃機偵察機、エンジンのそれぞれ発展の系統樹の図がまでついていて至れり尽くせりな。

 あと、なんというか、その、軍用機をすべておんにゃのこに擬人化して読むとですね、「第一次世界大戦終結により生じた膨大な数のフランス機が、処理目的で日本に払い下げられた」とか、「第一次世界大戦の敗戦国ドイツから押収され持ち込まれたドイツ機(の設計)には野心的なものが多く、研究員は大きな衝撃を受けた」とかいう解説が、不幸な女性キャラ萌え属性のある自分の心の琴線を激しくかき鳴らします。頻出する「試作されたものの目標性能に届かず失望のみが目立つこととなった」という解説なんか、批判されて深いコンプレックスを抱えた自虐娘が妄想されまくり。更に言うと、先の主力戦闘機・九七式戦闘機の活躍の陰に隠れて採用の見込みが断たれて葬られそうだった一式戦闘機「隼」が、遠距離戦闘機として一躍主力戦闘機の座に上り詰める大逆転劇のくだりなんか読んでて涙物だし。三菱、川崎、中島の3社がそれぞれ開発した性格の違う3機による競争試作のくだりとか、顔が緩んで仕方なかったですよー。鼻血吹きそう。

 次は海軍機編もきぼーん。