トリビアの泉

 今週のトリビアのひとつに挙げられていた「大学入試で『ドラえもんタケコプターは実現可能なのか』という問題が出題されたことがある」。その問題を出題した大学教授による、その問いに対するふたつの模範解答にちょっと引っ掛かる。

 というのも模範解答のどちらもが、プロペラ一枚の小型ヘリコプターを作れるのかについての考察だったから。でもドラえもんタケコプターは、ヘリコプターのようにプロペラを回して空気を下に押し出して飛ぶのではなく、反重力で飛んでいるのですよ。見た目のせいで昔からよく勘違いされるんだけど、これは公式設定だったはず。なのに間違った知識でタケコプターを子供騙しだと軽んじられて、苦笑い気味にフォローされてたのが残念。番組のEDテロップにいつも名を連ねているスーパーバイザーの唐沢俊一なら当然このこと知ってそうなもんなんだけどなー。今週の放映後のトリビア応募には「反重力で飛んでいる」ネタが殺到してるんじゃなかろうか。

 この入試問題は、現時点で実現可能なのか解らない問題にどう取り組むかという柔軟性をみる主旨で出されているので、現在の物理学からすると一番実現の可能性が高いだろう「ヘリコプターとして実現可能なのか」の考察を書くのが模範解答に違いないです。ただオタク的には、あの大学教授は公式設定のことをちゃんと知った上で出題したのかな?と気になりましたわ。反重力の実現の可能性について解答論文を書いた受験生が減点されてたら可哀想。

 あとヘリコプターとして考えると、宙に浮けるかどうか以外にも「髪の毛が引っ張られて持ち上げられるので頭皮が痛そう」とか「プロペラに髪の毛が巻き込まれたら頭皮が痛そう」とか「頭上から強い風が吹きつけられて息が苦しそう」とか「頭から持ち上げられるので首が痛そう」とか「頭から持ち上げられるので、喋るために口を動かすにはアゴの力で体を持ち上げるぐらいの筋力が要りそう」とか実現するには問題が多い道具なんだな。(^^;

 因みにこの問題は4つの道具の中からひとつを選んで答えればよくて、あとの3つの道具は……

2)エネルギー節約熱気球

 ライターの火だけで飛ぶことができる熱気球(人が乗ることができる)。

3)消光電球

 スイッチを入れると、光を吸収して夜のように部屋の中が暗くなる電球。

4)望遠メガフォン

 スコープで相手を○ながら話すと、遠くにいてもその人の声が届く。 【○部分の字は判読できませんでした】

 さらに余談ながら「機動戦士Vガンダム」に出てくるビームローターは、ビームを展開したまま回転することでミノフスキー粒子による立方格子フィールドを発生させ、その周辺に強力な斥力を得て浮いているという設定。ローターを鉛直方向から傾けて推力を得る飛行動作はヘリコプターと一緒だけど、飛行システムは簡易型ミノフスキークラフトであって、やっぱ風で飛んでるんじゃありません。受験生は大学入試でこの問題が出たら、裏設定を知らないかもしれない出題者のために、解答には「公式設定では……」との説明の一文を忘れるんじゃないぞ!(笑)