クトゥルフ神話ガイドブック―20世紀の恐怖神話

クトゥルフ神話ガイドブック―20世紀の恐怖神話

クトゥルフ神話ガイドブック―20世紀の恐怖神話

 上記の本の予習にクトゥルフの知識をおさらいしておこうと読みました。著者はTRPGやその関連ウンチク本でおなじみの朱鷺田祐介氏。


 先ず強烈なカリスマを持った人がその魅力で周囲を惹きつつ無軌道に暴れまわり、その死後にその弟子が師匠を神聖化し、師の発言に意味と脚色を加えつつ構成を立てて教典を作っていった……という成り立ちは宗教のそれを彷彿とさせます。稀代の手紙魔ラヴクラフトが作った70年前のインターネット。


 本の後半は、日本のクトゥルフもの特集。日本初のクトゥルフものが高木彬光の手によるものというのが驚き。神津恭介はジンギスカン伝説だけでなく、クトゥルフ神話にも手を出していたのか。自分が初めて読んだクトゥルフものは山本弘の『ラプラスの魔―ゴーストハンター (角川スニーカー文庫)』でした。ホラーは苦手なんですが、あれが面白すぎたんで昔クトゥルフものを少しかじったんだよなあ。『妖神グルメ (ソノラマ文庫ネクスト)』のオチもとんでもなくバカバカしくて大好きですよー。あとずっと探していた七組の双子のエスパーが邪神と戦うスペオペのタイトルが「クトゥルフ・オペラ」だと判明。その多人数をどうやってキャラ立てしているのか長年気になってました。(笑)